すぽっとらいと

2012年 10 月

夢志記  伝えることの大切さ

富樫 博宣


 私は子供の頃、人と話すことがとても苦手だった。

発音が上手く言えず、よくからかわれた。また、人に説明したり、自分の考えていることを伝えるのも苦手で「おまえは何を言いたいのか分からない」とよく言われた。

そのうちに人と話すことが面倒になり、自分の反省はすることなく、理解してくれない相手に腹を立てていた。

 大人になった今も職場や家庭で「言わなくても、それぐらい分かるだろう」と自分勝手な判断をしたり、なぜそれが必要なのか説明をせず、言葉足らずにお願いをしている。

そして、その結果が自分の要望と違うものであると、不機嫌になって一人でやり直している。

そんな言葉足らずや不機嫌な態度が、周りの人のやる氣を無くしてしまったり、誤解を招いて相手との関係を悪くしてきた。

相手にきちんと正しく伝えずに、分かってもらいたいというのは自分勝手で甘ったれだ。  

言葉は大切だと教えていただいた。相手に自分の考えていることや思いをきちんと伝えることは、人が発信している言葉を大切にせず、与えてもらうことが当たり前でいた私にとって、逃げてきたことだ。しかし、相手に正しく伝えなければ、同じ価値観を持って行動を共にできる仲間もできない。

受身の姿勢だけでなく、自分の考えや思いが相手に伝わるように発信する訓練をしてゆく。  


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