昔のテレビドラマのワンシーンに、恰好をつけ生意氣なことを言う息子に向かい、年老いた父親が「自分一人で大きくなったような顔をして」と、悲しそうにつぶやく場面がある。
もし、私がこの会社でお世話になり自分を知り学ぶ機会を得られなかったら、両親に同じ思いをさせていたのかもしれない。
「誕生日は自分の原点、生命のはじまり。その不思議さとつながりを考え、一所懸命生きることが、自分とまわりの人たちを大切にすることであり、感謝することだ」と、私に分からせて下さったのは伊藤専務。
「何かやってみたい」「人の役に立ちたい」と、自分の存在意義を求めている私たちに、両親からもらった生命を活かし、人間として社会人として清々しく生きるための方向と方法を、日々教えて下さっている。
その大きな愛情に直接触れ感動し、「自分を大切にしたい」「人の役に立ちたい」と何かを始める人は多い。
しかし、その感動と学びの原点を忘れた時、「感謝」と「努力」は空しい言葉に変わり、人間としての成長は止まる。
「人間は学ぶことで何度でも生まれ変わることができる」、この言葉を聞いた時の爽快感は、今も私の心にくっきりと残っている。
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