和 合 塾 で 学 ぼ う

第20回大宝文化祭を終えて  

 副実行委員長 大高支店 S Y


 学生時代から演劇をやり文化祭は得意分野。入社以来支店でシナリオを書いてきたが、全社的な立場で過去にイベント部長を務めたときは上手くいかず敗北感が残り、終わった後自己嫌悪に陥った。今回は力強いリーダーシップにとらわれず自分らしいリーダーを目指した。一緒にやれば大丈夫と思わせてくれた、部長会メンバーと中園実行委員長に感謝している。

 「副実行委員長のおせっかい」と題して、シナリオの作成、舞台演出、演技のポイントをまとめ全社に配布した。今まで直感的にやっていたことを文章化することで勉強になった。文化祭も組織運営、安全活動も同じ。ぜひ活用してもらいたい。

 以前から伊藤専務(塾長)に言われている通り、文化祭のシナリオは描けても自分の人生と支店全体のシナリオが描けない。どちらもリスクが伴うため立ち向かう勇気がまだないからだ。自分の弱い部分を認め少しずつ自信が持てる様努力していく。

文化祭の生みの親

取締役教育部長 S T

 文化祭にこんなに一所懸命に取り組み、一所懸命生きている仲間の発表を心震える思いで聞いていた。19年前、運動会の仮装行列(現在のパフォーマンス)が全社的に面白くなってきたので、もっと集中して出来る場を作ろうと本社の若い人たちと一緒に文化祭を提案した。当時は「日曜日に劇?!」と理解してもらえず、管理者に頼み込んで4支店・部署が出演。参加してもらうだけで大変だった。

 運動会や文化祭の実行委員長は総務課長という流れを変えたくて、第2回文化祭の実行委員長に立候補した。10回まではまともな劇も少なかったが、伊藤専務が文化祭の意義や大切さを説明し続けてくださった。

 文化祭の面白さは日常の業務や役割を越え、自分たちが考えていることを表現でき、他支店の仲間との交流も生まれるところ。誰かがケガをしたり大きな迷惑をかけなければ自由に考え工夫でき、失敗さえも自分と大宝の財産にすることが出来る。

 しかし、文化祭が出来るのも当たり前ではない。社員の中には文化祭や運動会をやめて経費分を給与に分配してくれと言う人もいる。だが、数千円で自分の心を燃やし成長につなげることのできる人はいない。世の中は急激に変化しているが、大宝は成長したい、仲間や会社の役に立ちたいと努力する人にはチャンスと意思を注ぐ場を与えてくれる会社。多くの人の力で人間を大事にしながら誇りを持てる会社にしていこう。


伊藤塾長のお話 

 第20回は全体として気持ちのいい文化祭でした。特に実行委員の皆さんは自分事として参画しており、動きが良く表情もさわやかでした。

1.自由に学び創造する権利

 皆さんは「権利」と聞くと、どんなことを頭に浮かべますか?多くの人は「(ものやお金、条件などを)与えられる、奪うこと」と考えがちですが、これだけの人生は面白くありません。最も大事なことは「自由に学ぶ、何かを創造する」ということも私たちに与えられた「権利」であるということです。

「人は学んで人間になる」と言う様に、より人間らしくイキイキと働くことが出来る会社を目指し「教育立社」を経営基本方針の第一項に掲げ、自主研修塾を始め多くの学ぶ場を大切にしています。そして、日常の業務では出し切れない創造性を発揮し、いつもと違うもの、新たなものを創造する場が文化祭なのです。

 自由に学ぶ人たちの数が増え質が向上した分だけ、より質の高い文化祭を行うことができ、より高い次元でお客様のニーズに応え社員が成長し社会に貢献できる大宝へとつながってゆきます。学ぶことを放棄するということは、自ら考えず言われたことだけやり、今さえ良ければいいという生き方を選択するのと同じです。それで自分の人生が楽しい訳がなく、人の役に立とうという気持ちなど沸いてきません。

 宇宙に匹敵する程、無限の可能性と自由を持った人間の脳も、「与えられる、奪う」権利だけで考えていると非常に小さく限定されてしまいます。自由に学び創造するという方向で生かしていきましょう。

2.人生のシナリオを描こう

 紫川さんが発表の中で「リスク(危険)に立ち向かう勇気がないから人生のシナリオが書けない」と言っていました。いつまでもそのままで自分の人生に納得できますか?文化祭で支店の劇のシナリオを書いてグランプリを獲得するのも嬉しいことですが、それで人生が面白くなるというものではありません。

 シナリオを描く時のポイントは何をやるかという方向と内容です。大宝という会社の理念や哲学に沿い様々な角度から人間や世の中というものについてより深く考え、表現していくことが自分たちにとって意味ある文化祭となっていくのです。その質は業績や事故件数と全てつながっています。すぐに良くなるものではありませんが、今日お話したことをよく考え楽しんで取り組んでいきましょう。


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