和 合 塾 で 学 ぼ う

テーマ

自分の生き方、考え方に関心を持つ


【和合塾年間目標】

1.自分の生き方、考え方に関心を持つ

2.いただいた材料をもとに自分自身を掘り下げる

3.小さな気づきを実践に活かす

4.触発し共感できる仲間を増やす

5.自分たちの職場、仲間を大切にする

6.変化する時代に対応する柔軟性を意識する

伊 藤 塾 長 講話

 今朝の新聞にも載っていましたが、塾に行くのを嫌がる息子をカッとなった母親が絞め殺してしまうといった悲しい事件が起きました。

きっと真面目なお母さんで、立派な家庭をつくりいい子供に育てたいと一生懸命頑張っていたのだと思います。親も子も気の毒なこの事件は、今の社会を象徴しているとも言えます。

 50年前は町内に一人や二人は子供たちから怖がられている親父さんや、お節介やきのおばさんがいたものです。私も小学校低学年の時、滅多に怒らない父にひどく叱られ木に縛られたことがありました。その時、隣のおばさんが父親に話をして助けてくれました。今は経済的に豊かになりましたが、近所付き合いがほとんどなく核家族化も進み、困った時に相談する相手や考える間が無くなってしまったのです。

 そんな世の中にあって、大宝は色々な人がいる面白い会社です。他者に関心を持ち気づいたことを指摘したり、その人が少しでも良くなるようにアドバイスしてくれる人がたくさんいます。人は話を聞いてもらうだけでホッとすることもあります。何か困った事がある時は誰かに相談してください。

学んで頭と身体を動かし自ら風を起こす

 平成16年度を反転攻勢の年にしてゆくのに今まで通りでは何も変わりません。風を起こすことが必要です。誰かが「うちわ」で扇いでくれる訳ではありません。一人ひとりが頭と身体を動かし自分自身を変化させ、成長させることによって何かが動き始めるのです。一年前に入社した本社の久保さんは、はじめ緊張と不安で周囲を気にして目をキョロキョロさせていました。言われた事を真面目にやり配慮する(自分の頭で考えたことを身体で表現する)うちに、段々と落ち着いたいい顔になってきました。今のまま努力し続ければ営業でもきっと成果が出るはずです。

 今までと少し違う頭と身体の動きを意識する事で小さな風が吹き、それが集まって大きな風が起きるのです。それが出来ないのはなぜでしょうか?

 単にヒトとして生きているだけで「自分の人生」を自覚する人はあまりいません。ボーッと飯を食べて生きているだけでは、自分を変化させる事はできないのです。自分の人生を自覚するとは、「時間の経過が分かること」です。人間の一生には始まりがあり終わりがあります。「おぎゃあ」と生まれた時から時間は経過し、嫌でも応でもいつかこの世から消えてゆきます。自分の人生にとって同じ条件は一回もありません。人生は「無常(常は無い)」です。

「自分とは何か」「人生とはなにか」を考え、分かって身につけていくのは大変ですが、それが出来れば自分の人生に関心や興味を持ち、大切にすることが出来ます。そして、自分が分かった分だけ人間が分かります。分からないから本能のままに生き、色事や賭け事に溺れたり、いつでも物欲しそうな顔をして目先の欲に流され、後悔する事になるのです。

人間性のレベルとは

 人生にはレベルがありあます。どこで満足するかはその人の好みで、同姓異性を問わず全くレベルの違う人同士が引かれ合うことはありません。

 レベルの高い人はもの事の本質を考えます。目に見える部分だけでなく、なぜそうなるのかや行動の背景を探るのです。逆にレベルの低い人はいつでも現象に惑わされ、外見を取り繕ったり上辺だけで人を判断します。

 一見優しそうでも、じっと見ていると強烈なエゴで動いている人もいますし、突っ張っていても人に対して配慮の出来る優しい人もいます。上司に対して何でも「分かりました」と返事をする人よりも、「それはどういうことですか?」と聞く人の方が真面目な場合があります。現象だけで人を判断してはならないのです。詐欺に騙されるのも現象だけ見て目先の損得に流される結果です。

 よく「結果は自分もち」という話をしますが、これも人生の法則です。屁理屈を言って学ばず、まともな考えや行動が出来なければ、これからますます厳しくなってゆく時代を生き抜くことはできません。

 勉強会などで得た材料を自分や身の周りの出来事に当てはめて考える訓練を続けると今まで分からなかった事が分かり、考えることが楽しくなります。そうすると頭も働き出し身体も違った動きをします。そこから風が起きるのです。定例会では原則や一番大きな外枠の話をしています。それをグループの会議で噛み砕きよりその人に合った話をすることで身につけていってください。

学んで力をつけたい、成長したいと思ったら支店の枠にこだわらず、知りたい事を教えてもらえる人の所に行って勉強してください。それが自分を大事にし成長することです。

 今年度安全活動の必達目標として交通事故を五件以内に抑えることを掲げました。事故を起こすということは、基本的に自分を大事にしていない結果です。この一年、自分の人生を自覚し大事にすることで事故を無くしてください。一人ひとりが少しずつ変化することで大きな風を起こしてゆきましょう

 社会の悪化の度合いに比べ大宝で働いている社員の精神の破壊の度合いは少ないと思っていますが、学ばなければだんだん悪くなっててしまいます。

学ぶことで知・情・意が正しく修正されると人間は変化するのです。

 人間は「時代の(流れの中の)子」と言われています。私たちに時代の流れを変えることはできませんが、せめて自分たちの努力で知・情・意を鍛え、人間として成長し自分たちの生活を守っていきましょう。


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