(大澤さんに)「最後だと思ったら、楽しんでくるのではなく、勝負して勝って来い。それが男の花道だ」
昔、山寺で修行をしていた小坊主が厳しさに耐えられず脱走しようと山を下りていた時、途中で斧を石で研いでいるおばあさんがいて、何をしているのかと尋ねたら「針がなくなったので、斧から針を作っている」と教えられ、自分の甘さに気づき、もう一度山に戻って修行を積み、立派な坊主になったという話があります。
何かをやる時はそれぐらいの気持ちがないと、私たちはいつでも中途半端で終わってしまいます。年齢を重ねる。イベントに参画する。役割が変わる時に、自分にとってチャンスだと分かり勝負が出来るかどうかが人生の分岐点です。
人間として生きているから「氣」を発する
今回の様に選手として出場する人も、応援団長として先頭に立つ人も立派な人です。人は誰もが@自分を試したい A自分の人格・能力を高めたい B自分が人間として生きているという証がほしい と思い、何かに挑戦するのです。そのために必要なものが「勇気」と「志」です。
勇気がないから引いてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまいます。志とは大小に関係なく「こんな風にしたい」と念じ、その実現に向け努力することです。「人間を大事に出来る自分になりたい」と思ったら、それが出来る力量をつけ自分のエゴをコントロールすることです。そのためには厳しくて苦しい修行が必要です。
会社に来て言われたことを一所懸命やり、結果としての成果をだすのは当たり前のことです。それで満足し、自分がこれまで経験してきて「出来ること」の中だけに安住していては何の成長もありません。若干でも志と勇気があって何かに挑戦する時、考え方や行動は前向きになります。その時「氣」が発せられ、その人がイキイキと魅力的に輝くのです。
イベントなどの短期の目標だけでなく、日常の中で挑戦できる目標を見つけていきましょう。
挑戦は成長の始まり
人間は本能として「与えたい、求める、憤る、惚れる、戦う、創る」という欲求を持っています。そして、挑戦は「戦う、創る」という本能の発露(その人の気持ちなどが自然に態度・行動に表れること)です。
学んだりすることで、何かに気づき実行し始める時、その人は変化を起こし、その欲求の質が変わる時、顔つきや態度が変わります。勇気や志がなく挑戦できない人は、いつまで立っても同じところで腐った顔をして、周囲に不愉快な思いをさせます。
人間は前向きに努力していても、外部からの刺激や内部からのマイナスの刺激で崩れそうになる時があります。それをコントロールし一定の所で保つことが出来るのが一人前の大人です。多くの人がこのレベルまで来ると、職場は働きやすくなります。個人、支店、全社でそういう方向を目指していきましょう。 |