1.情報を活かす回路
11月の定例会では「自分を不幸にし組織を暗くする考え方、行動」についてまとめました。それを自分の心や頭の中に残して考えることをしなければ、自分のものにはなりません。人の話を聞いた時も情報(材料)の受け止め方、処理の仕方によって差が出ます。
@耳に入って、すぐ出て行く。
A耳にも入らず、全てはね返す。
B耳から入って、頭(心)の中に残して考える。
和合塾に出席していても、Aの(耳にも入らず、全てはね返す)人は、10年経っても何も変わりません。逆に今日初めて参加した人でも、Bの(耳から入って、頭・心の中に残して考える)人は、一回の材料で人生が変わることもあります。
経営学習会に参加し、変化していく人がいます。約3ヶ月間で14回の講義の中で何か感ずるものがあり、Bを行ったからです。また、最近では犬山の福田支店長、西春の金田支店長、港の吉川支店長も変化しています。年齢や職種、肩書きに関係なく、得た情報をどう処理したかという結果なのです。
この一年を振り返って、自分で何か成長できたと思える人、従来と違って周りからの信頼が大きくなった。
「自分は幸せだな」と感じることが出来る人は、努力し成長した人です。そういう人は楽しそうな顔をしています。そうすると家庭まで明るくなります。一年の終わりに、自分にとって幸せな一年だったかどうかを考えてみてください。
2.環境の変化を自覚し対応できる自分をつくる
年々歳々、自分を取り巻く環境は変化します。そのことを自覚できたでしょうか。自覚しながら自分の考え方や行動を変化させてきた人たちは、幸せな方向に進むことが出来ます。なぜならば自分が一歳年をとれば、子供も自分の親も同じように年をとります。思春期を迎えた子供は今までとはまるで違う反応をしてくる場合があります。親に対する反抗や不登校など、様々な問題に直面した時、親が対応出来る力量を持っていないと、戸惑うばかりで解決の方向を探し出すことは出来ません。
また、会社でも若いときから我欲をむき出しで自己啓発もせず「自分さえ良ければいい」という生き方をしてきた人が、60歳になってまだ働きたいと思っても、再雇用のチャンスはないかもしれません。
人生で最も厳しい時期は40歳から55歳の約15年間です。この間文句と愚痴を言い続けるだけの人は、自分の一生をそのために使っていることの馬鹿らしさに気づかなければなりません。人生を面白く出来るかどうかは、もの事がどれくらい分かるかによります。何も分からずまともな判断が出来なければ、一歩間違えると自分も家族も崩壊してしまいます。そうならないために、若いうちから学んでください。
3.子供を守るために自分に力を付ける
今は色々なことが起きても「答え」がよく分からない、複雑怪奇な時代です。
そのもとは人間そのものが複雑怪奇だからです。太平洋戦争終結後は、日本も世界も自分のエゴ(我欲)をむき出し、幸せを追求してきました。そういう価値観と風潮の中で教育を受けた人たちによる二世代、三世代に亘る「我欲の連鎖」が行われ、質量共に増大したものが今、世界に蔓延しているのです。
こういった背景のもとで人間が複雑怪奇な時代をつくり出しています。その中で大宝は個人が100パーセント近いエゴを出していたら、いられなくなる少し変わった会社です。
また、こういう時代背景の中で子供を育てていくことは大変です。
私もそうでしたが親だと言っても、もの事が分かって自分の子供を育てるわけではありません。それゆえに結果として子供の心に何らかの傷を負わせてしまう事もあります。
しかし、20歳を過ぎたら自分で直すしかありません。自分の精神の育成を妨げている「心の傷」が何かに気づき、乗り越える努力をしなければ、自分の子供に拡大した形でマイナスの連鎖をしていきます。現在、子が親を殺したり親が自分の子を殺したりと、悲惨な事件が起きていますが、多くの家庭で起こり得るという危険性をはらんでいます。
父親として必要なのは、子供が人に迷惑をかけない範囲で「やりたい」と言うことがあったら、「好きな事をやれ」「俺が守ってやる」と言える強さです。そして、自分の能力を棚に上げて子供の目の前で会社や上司の悪口や愚痴を言うのはやめるべきです。その時は奥さんも「それは大変だね」と同調していても、翌朝子供に「お父さんのようになっちゃダメよ」と言っているかもしれません。
親が無意識にやっていることが、子供に「会社(社会)は恐ろしいところだ」「嘘をついた方が人間関係は上手くいくんだ」とすり込んでいきます。それがひどくなると人間が信じられなくなって怖くなり、学校や社会へ出ることが出来なくなったり、困難があるとすぐに挫折するようになってしまいます。
自分と家族、会社、社会を守るために勉強の機会を活かし、まず自分自身と向き合ってください。また、奥さんと子供の前であまり愚痴を言わないという協定を結んでください。
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