9月和合塾定例会 9月7日(水)

テーマ 

読み書き話す力を高めよう

この日は伊藤塾長のお誕生日でしたので、日頃の感謝の気持ちを込め、全員でお祝いをいたしました。


伊藤塾長のお話

 この場で祝っていただきありがとうございました。

昨年、還暦を迎えました。「還」には前に戻るという意味がありますから、これから一年ずつ歳をとっていこうと思います。今年、実質的には61歳ですが、名目上は59歳と言っています。

 私は誕生日に、一緒に働いてくれて志半ばでこの世を去った仲間や、近くにいながらエゴをコントロール出来ず去って行った人のことを考えます。後者の人たちも悪いことをせず、まじめに働いて生きていてくれればいいなと、心から思えるようになりました。


 時間=人生を大切にする 

 台風14号の接近により昨夜から激しい暴風雨でしたが、皆さんがいつもより早く出勤し万全の体勢で対応してくれたので、無事業務を終えることが出来ました。本当にありがとうございました。

  先週末は5回目の支店管理者合宿が行なわれました。自支店や自分の立場だけ守るのではなく、互いの垣根を取り、自分たちの力で変革し、協力して組織を良くしようと自主的に始められたものです。回を重ねるごとに、話の内容が深まり全体として前向きな考え方と行動が出てきました。

  いずれも組織にとっての前進です。ヒト科の動物である私たちは、人の間で、もまれ、学ぶことで「人間」になっていきます。学ばなければ本能のおもむくままで、犬や猫より厄介です。なぜならば人間の欲望には限りがないからです。自分さえよければいい、とりあえず食べていければいいという人が増えると、いかなる大企業でも崩壊していきます。大宝ならばあっという間です。自分のズレに氣づき直していく、人間として少しでも美しく生きていくには学ぶしかありません。

  人生は早いものです。私は31歳で大宝に来て、来年の1月で30年になりますが、あっという間でした。目先の損得で計算だけして、いつもいいことがないかとチョロチョロしていると、人間にとって最も大事な時間=人生を使って、何も残らないという結果に終わります。

 私もサラリーマンですが、同じサラリーマンでも「意」があります。こういう人間になりたい、大宝をこういう会社、組織にしたいという大きな目標を持ち努力することが、働くことのおもしろさです。企業規模や労働条件では勝負できなくても、もの事が分かって、厳しい世の中で生き活き働いている、生きていける人たちの比率が多い会社にしていくことが大切だと考えています。

 

 全ての基本となる能力

  今日のテーマは「読み書き話す力」ですが、昔から「読み書きそろばん」は、社会で生きていくために必要な能力とされていました。江戸時代の日本は寺子屋の影響もあり、世界で最も識字率(その人が日常使っている言葉を表記する読み書きが出来る割合)が高く圧倒的でした。明治維新以降、欧米の文明や技術を取り入れ国を発展させることが比較的早く出来たのもそのお陰です。

  個人も成長していくためには「教育」が必要です。字を沢山知っているから立派だとは言えませんが、分からなければ辞書で調べれば済むことです。それすらしないというのは甘えです。

  「読み書き話す」ことは、コミュニケーション(意志疎通)の手段です。これがなければ自分の意志を相手に伝えることは出来ません。また、訓練をしなければ身につかないものです。自分が意図することを手紙に書いたり、話したりして相手が分かってくれれば、コミュニケーションが成立します。それが出来ないから、すぐにキレたり、言葉で話す前に手が出てしまうのです。子供の喧嘩も夫婦喧嘩も同じです。すぐに暴力をふるうということは、基本的に頭が悪くエゴが強い証拠です。

  訓練してコミュニケーション能力を高めるということは、思考回路をつなげ、もの事のつながりを考えることです。例えば「話す」ことは手段であり、問題は中身です。相手に何を伝えたいのか、それは何を意味しているのかを明確にするためには、背景となる知識や考え方が必要です。

 その知識を得るためには、新聞や本を読み材料を仕入れなければなりません。

能力の進化体系

第3次基本能力 判断力、説得力、実行力

第2次基本能力 理解力、応用力、創造力

第1次基本能力 暗記力、計算力、表現力

 

 主に学校で習う「読み書きそろばん」は第1次基本能力のベースです。

第2次基本能力以上は学歴には関係なく、社会に出てからどれだけ努力して身につけるかです。同じ話をしても聞く側の理解力によって180度違う場合があることも忘れてはいけません。電卓やワープロは便利な道具ですが、これだけに頼っていると、漢字を忘れ、計算が出来なくなります。それを分かって使い、基本能力の次元を高めていきましょう。

 

 人生は楽しくするもの

  戦後の教育では、人生は楽しいもの、おもしろくて当り前ということがすり込まれてきました。しかし、これは大きな誤りです。正しくは「自分の意志と努力で、人生を楽しくする努力をする。おもしろくする努力をする」です。

  会社も同じです。大宝がみなさんを楽しませてくれるのではありません。私たち一人ひとりが楽しくするのです。この会社にはその条件があります。また、少しずつ実現できる力をつけてきています。お互いに目先だけにとらわれず、5年先、10年先を見据え自分の姿を描き、少しでも自分が成長でき、会社も成長し、働く環境をより良く出来るよう、学び実践してゆきましょう。


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