テーマ

目ざめを気づきに変えるため、考え実践すること


Bグループ 港支店 N Y

 小学校3年の頃、仲間はずれにされていた。地方出身で周囲になじめず、自分から壁を作っていた。親に黙ってカード付きのお菓子を買い、いじめっ子に配っていたが、母が友達に「うちの子と仲良くしてやってね」と頼んでいる姿を見てやめた。その後、明るく振る舞いおどけることで、自分から人の中に入ってゆくことを覚えた。

  今も人に嫌われたり叱られることが怖くて、「分かりました」「すみません」と返事をしてごまかしたり、不都合なことから逃げてしまう。今この場さえ無事乗り越えれば良いと考えてしまう自分と向き合い、自分自身を変えてゆく。


Dグループ 犬山支店 S K

 以前、人に迷惑をかけ心配させる息子に、「しっかりしろ、嘘をつくな。ごまかすな」と口うるさく言っていたが、当時は自分自身が悪い見本を子供達の前で示していた。

  経営学習会で学び自分の考え方のズレに氣づき、変わろうと思い身近なところから行動し始めると、周囲の反応も変化した。今年、父の日に、「ありがとう」というメッセージ付きの焼酎を女房と子供がくれた。会社でも忙しくて困っている仲間を手伝い、「ありがとう。助かりました」と感謝された。モノではなく言葉一つがこんなに嬉しいのかと感動した。

  学び安全委員や全社行事の責任者を務めることで、新しい人との接点が増え、叱ってくれる人や、氣づきをくれる人が増えた。「逃げない、何事にも挑戦」と思い行動してきた結果、相手から感謝され、自分でも「やって良かった」と達成感がある。

  以前のように「これぐらいやっておけばいいだろう」と、適当な生き方をしていた自分には戻りたくない。これからも全力で努力し続ける。


Gグループ 中川支店 O K

 「岡さんはいつも笑っていて元気だね」と言われる。いつからか考えると、小学校6年の一時期、友達からうるさがられ孤立していたことが思い当たる。それ以前から、外出先でおとなしくしていると、「良い子だね」と誉められ、ニコニコしているとお菓子やお小遣いがもらえた。 そうして要領よく31年間人生を歩んできた。大宝に入社し、ミスや遅刻をする度、逃げ道を探したが通用せず、自分が変わるしかないと思った。本当の明るさと笑顔が出せるよう、自分自身を掘り下げ、やるべきことを明確にしてゆく。


Kグループ  春日井支店 T Y

 私は基本的に人と接することが好きだが、一方で人を寄せ付けない。それは自分自身の内面、弱さに触れられたくないからだ。そのためいつもおちゃらけて、それ以上踏み込まれないように、小手先で生きてきた。 入社して8年目の3年前に経営学習会に参加した。それ以前にも「何も考えずにしゃべる」「行動が伴っていない」と指摘されていた。

  謙虚でありたいと思いながら、出来ない私の心の傷は国籍によるもの。子供の頃から目に見えない抑圧を受けてきた。大人の顔色を見て育ち、人を羨み、自分を大きく見せようと背伸びをしてはずっこけて、周りの人に迷惑をかけてきた。

  いじめられる前にいじめる。聞ける話は聞くが、あとは聞いているふり。身体が大きいのをいいことに、怒った顔をして相手を威嚇するのではなく、学び修行することで自分自身の中身をつくり、自分と家族を大切にできる力をつけてゆく。


伊藤塾長のまとめ

@ 「氣づき」のレベルまで 行かなければ、すぐにやる氣がなくなる

 学ぶことで無明の闇=「眠り」から「目ざめ」、その後、考え実践し続けることによって、「氣づき」へとつながり、もの事の分かる次元は上がってゆきます。

  叱られたり恥をかくなど、外部からの刺激を受けることで、「目ざめ」までは行くことができます。現実の 姿、あるがままの自分を認め、「このままではいけない」と思い、やらなければならないことがボンヤリと認識できた状態です。

  その後、具体的に考え行動することで「氣づき」に行くのですが、その過程は嬉しいことばかりではなく、嫌なことや苦しいこと、恥をかくことがあります。また、時間もかかるため、途中でやめてしまえば、またすぐ「眠り」に戻ってしまいます。

 

例: 安全活動が大事だということが

@ 人にいわれなくても分かる、できる人。集中して考え行動出来る=氣づきのレベル

A 人に言われたら分かる、できる人=目ざめのレベル

B 言われても分からない、できない人。事故を起こす危険性が高い=眠りのレベル

 

 自支店で「眠り」「目ざめ」「氣づき」のレベルが、それぞれ何人いるか、全体の何パーセントか仕分けしてみて下さい。まずは「目ざめ」のレベルに来て、さらに上に行くよう指導してゆくことが安全活動です。

  田中さんが「自分は弱い人間だ」と発表していましたが、それも自分に対する「目ざめ」です。人間は誰もが阿呆で強欲で小心です。その度合いが強ければ強いほど、精神的に弱くなります。そこで終わらせず、どんなところが阿呆で、強欲で、小心なのか、具体的に挙げることで自分自身を分析し、氣づき自覚してゆくことが、弱い自分から脱却することにつながります。

  何も分からず「眠り」の状態でいると、楽なのですが、「俺はわかっている。いっしょうけんめいやっている」と、独りよがりの迷妄(自分だけが正しいと思っている)の世界にいては、いくつになっても変化はなく、悲しい人生です。そういう人は「お前は馬鹿だな」と言われると、怒ってケンカになります。自分の人生を少しでも面白くしようと思ったら、「目ざめ」「氣づき」の段階までゆく努力をしましょう。

A 自分の思考の次元を知る

  同じ現象を見ても見えるモノが違ったり、同じ事を言っても相手に対する影響力が違うのは、思考の次元の違いです。それはお金がある、大きな家に住んでいる、肩書きがあるということには関係なく、その人そのものの中にあります。

 次元が低く、阿呆・強欲・小心さが強い時は、人から指摘を受けても、その意味が分からず、反発するか聞いているふりをしてごまかしてしまいます。その時は分からなくても、言ってくれた人を信じて、やってみるかどうかが、「眠り」のままで終わるか、「目ざめ」「氣づき」の方向へ向かうかの分岐点です。

  本社の水野係長の長男龍之介君は小学1年生です。家で妹をいじめ叱られている時、泣きながら「お父さん、もっと人間を大事にしなさい」と訴えたそうです。そこで「生意気なことを言うな」と叱れば終わりですが、「人間って何だ?」「大事にするって、どうすることだ?」と、子供に投げかけ、一緒に考えることが大切です。

 翌日、会社でその話を聞いた私が、「龍之介はすごい」と誉めていたという話しを側で聞いていた妹は、別の日に「お父さん、人間を大事にしなさい」と真似ていたそうです。

 これはプラスの連鎖ですが、親が受けた心の傷に氣づき、努力し乗り越えなければ、さらに大きな傷を子供の心に残すことになります。このマイナスの連鎖を断ち切るために、自分自身を探り、努力し修行することで、思考の次元と精神の柔軟性をを上げてゆきましょう。


        7月8日〜9日 サンパレア瀬戸

7月8日(土)〜9日(日)塾生、オブザーバー161名が定光寺に集い、「自分の行動のもとになっているものを掘り下げ、自分を知り仲間を知ろう」をテーマに、合宿を行ないました。

夕食後のグループ分散会では、事前に準備してきた資料をもとに、深夜まで育成歴を語り合いました。

討議内容

@ 私の苦手な場面、人、言葉など (その状況になると心身が不安定になる。イライラする。プレッシャーを感じるなど)

※その時、自分の頭の中はどうなりますか?

※次にどんな行動をとりますか?

※それは、いつ頃からですか?思い当たる理由はありますか?

A幼少期の家族構成と、その特徴。家庭内の雰囲気など


 2日目  伊藤塾長のまとめ

  発表で「人前で話すのが苦手」という人が多かったのですが、私も小学校の通知票に、「発言力乏し」と書かれていました。また、26歳までは人前で話しをするのが苦手で、途中で頭の中が真っ白になり、何を話しているのか分からなくなることがありました。

  その後、自分でも意識し訓練をして今日があります。話しができない理由の多くは、話す内容(何か相手に伝えたい、人の役に立ちたいという自分の意志、考え方)がないということです。自分の次元を上げ、中身をつくるしかありません。また、場数を増やすことで、話すことにも慣れてきます。

1.人間関係の原点を探る

  人間は社会で起きる出来事、他者との関わりの中で生きる社会的動物です。それ故に人間関係が上手くゆかず悩みます。その原因は外部条件にもありますが、自分の中にある場合が多く、成長してゆく過程で一番身近な関わりである、両親や兄弟から受けた心の傷が深く影響しています。それを修正する条件をつくるために、学び自分を探っているのです。

2.一面では分からない心の傷

  経済的に貧しい人は「金持ちはいいなぁ」と羨ましがり、嫉妬しますが、金持ちの人にも心の傷や劣等感、弱点があります。そのプロセスは違っても、誰もが同じだと分かると、変に嫉妬したり、相手を見下すことはありません。逆に分からないと、一生それに縛られてしまいます。 自分が精神的奴隷にならないための唯一の方法は、学び考え方の次元を上げることです。次元を上げるためには修行が必要です。

3.何に集中するかで 自分の人生が決まる

  もの事に取り組む時

 @ 何をやっても形式的で散漫

 A 本氣で集中できる

 このどちらかです。その違いは、自分がどうありたいのか、どうなりたいのか、漠然とでも描けているかどうかです。Aを選択しなければ、変化にはつながりません。

 では、何に集中するのか、下の公式に当てはめて考えてみて下さい。

 

行動の質量×考え方の質量変化、成長

 

 何かについて考え行動する時、「まぁ、いいか」「まぁ、こんなもんだ」と思った瞬間から、変化を起こす努力をしなくなり、自分の居場所が小さくなって、人生は面白くなくなります。人生は変化するから面白いのです。

  大宝には学ぶ場と仲間、考える材料がたくさんあります。あと「やる」か「やらない」かは、自分次第です。何よりも自分の人生を面白くしてゆくために、自ら努力し、考え方と行動の質量を上げてゆくことで変化、成長して下さい。そして、その力で自分と家族と仲間、そして自分たちがいる会社が、少しでも良くなるようにしてゆきましょう。


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