年功26年、55歳。部長経験もない私が「副実行委員長?」と耳を疑ったが、断る理由もなく引き受けた。
伊藤専務から「中年の星だ」と激励された。今まで支店以外の人を知らない。
人前で話すことも苦手。礼儀を知らず今林さんから教えられた。学んでいないので言葉も知らない。自分の考えを人に伝えることの難しさを実感した。
日ごとに自分の無力さ愚かさを知り、何をすればいいのか分からず落ち込んでいった。
本番数日前に機会があり、仲間に心の内を打ち明けた。
実行委員長から「正社員500人のうち副実行委員長が出来るのは1人。”中年の星“が輝けば同年代の人も輝く。落ち込んでいる場合じゃない」と叱られた。
久保田さんからは「堂薗さんは格好いい。ちょっとでも考え方や行動を変化させられるから」と勇氣をもらった。言葉の力、大切さを知った。
当日、妻は舞台で挨拶する私の姿に惚れ直したと言ってくれた。
終了後の実行委員解散式の時、感激の余り涙が溢れた。多くの仲間に出会い色々なことを学び、26年の中で最も凝縮した2ヶ月間だった。
おかげで心は青年に戻った。これを人生の財産に、これから学び続けて行く。
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