12月和合塾定例会 12月2日(水)

12月和合塾 定例会

【テーマ】 2009年を振り返って


  

三好支店 副支店長  松田 浩史

 現在、46歳、大宝にお世話になり14年になる。子供の頃から甘えん坊で目立ちたがり屋、勉強嫌いで嫉妬心が強く、親や先生に「やるな」と言われたことをやり、失敗しては叱られ反発してばかりいた。金を稼ぐために働き始め、24歳で結婚し子供が生まれ、32歳の時、乗務職員として大宝に入社した。
 伊藤塾長との出会いは和合塾新年会。塾生に対する塾長の愛情表現が分からず、文句を言っていた。まさに「バカの恥知らず」。

その後、会社の役に立ちたいと半ば強引に本社への転勤を願い出た。

もの事が分からないため対応できず、すぐに精神的に壊れそうになった時も、「学んで自分の阿呆と強欲と小心を知れ」と伊藤専務に救っていただいた。学ばず考えず実行せずの「マイナスの人生」から、学んで考え実践する「プラスの人生」への大きな転機だった。
 3年前に三好支店へ転勤してから毎日続けていることは、

@朝起きたら「私はついている」と唱える 

A家に帰ったら鏡を見ながら一日を反省する 

Bできるだけ多くの人と、出会ったら五分は話をし、自分を知ってもらい相手を知る。

 それらを通じて明日のための課題を必ず一つ見つけること。
 今年の初めに四日市支店河芸営業所の業務改善に携わり、6月21日から四日市支店への出向が決まった。

新しい仲間とお客様との出会い、地域の文化や歴史を知ることすべてが勉強。他支店からも多くの支援をいただく中、10月の運動会では、初優勝を果たすことが出来た。調子に乗らず恰好をつけずにゆきたい。

大宝があり、様々なチャンスをいただき感謝している。自分のエゴや怠けを放置せず受け止め、失敗も次に活かす素直さを持つよう努力してゆく。

自分の強欲や阿呆さを知ることは、結果として自分の宝になる。死ぬまで努力し続けてゆく。


  

教育部 課長  K M

 8月の衆議院選挙で民主党が自民党に圧勝し政権交代が実現。第44代アメリカ大統領に黒人初のオバマ大統領が就任。

そんな2009年の出来事を言葉で表わすと「変化」か「チェンジ」だと一瞬思ったが、やはり「依」と「忙」だと思う。

「依存=たよる。依然=前と少しも変わらない」。今の状況、条件では不満で不安。「だから何とかしてよ」と自分以外の誰かに、何かに頼っている感じがする。

今年ニュースを賑わした芸能人や大学生による覚せい剤・大麻の使用も依存のあらわれ。
 また、定額給付金の支給、高速道路料金土日のETC割引。激安ジーンズ、激安弁当など、誰のための、何のためのものかもよく分からないまま「早くしないと損する」と振り回され「忙しい」一年だった。

人は情報によって動くので、情報がないと困るが、ありすぎてもかえって不安になる。情報を活かすには、その背景や本質が少しでも分かり、自分にとって必要かどうかを仕分けする力が必要。どちらも学んでもの事が分からないと出来ない。
 連日、不況のニュースが流れ、実際に仕事量の変化などを見ていると、社内にも「怖いなぁ。この先どうなるんだろう」と思う人は多いが、まだ「なんとかなる」「誰かが何とかしてくれる」という甘えや依存がある。また、事故やミスが起きた後で悔やみ、現象面でバタバタと対応するというような、忙しい一年だった。
 こんな時代に自分と家族と会社を守るには、本氣になって自分から力を出し、最後まで諦めない一所懸命さが要る。自分たちの支店やグループがうまくいかない時、最初に泣き言を言って照れ笑いをし投げ出すのは一番みっともない。苦しい時、大変な時こそ、お互いに関心を持ち、ケチらずに明るく力を出し合い、あきらめないことが大切。
 私は43歳。これから肉体的・精神的・経済的に厳しい人生の急な上り坂を登ってゆかなければならない。それに耐えられる力をつけ、自分や家族や仲間が少しでも幸せになる方向に進めるように、私たちは今まで学ばせていただいている。

その中で少しずつでも自分自身やもの事が分かる努力を続けていると、今ある条件が有り難いと感謝し、素直に実践出来る。それが元氣の源。阿呆で強欲で小心な自分をごまかし恰好をつけるのではなく、せっかくの生命、時間、ご縁、チャンスを活かして明るく力強く生きてゆけるよう、まじめに学んでゆこう。


伊藤塾長のお話

 人生は「デ・ア・イ」を探して学ぶ旅のようなものです。

「デ」はデタラメ。人間の判断(世間のものさし)ではなんともならない、天のものさし、ほとけさまのものさし。「ア」はあきらめ。もの事を明らかにする、はっきりさせることです。そして「イ」は、いい加減。中道、塩梅、ちょうどバランスが良いという意味です。

私たちはそれが出来ずに「苦」を生み出しています。思うがままにならないことが多いのが人生だと少しでも分かると楽になります。

1、安さのヒミツ 

 国家戦略局のトップである菅副総裁が「日本はデフレ状態に入った」と言わざるを得ない今、時代は非常に怖い時を迎えています。日本の経済が相当厳しい局面に突入し、この一年でその傾向が非常に強くなったと感じます。800円のジーンズや300円を切る弁当など、衣料品や食品の価格が下落しています。現象だけで「安い!」と喜んでいると、恐ろしいことになります。
 このようにデフレが続くと、色々なところに影響が出てきます。その中で当社も今の給料をずっと保証できるかどうかは分かりません。

特に住宅ローンなど借金を抱えている人は覚悟が要ります。

だからと言って簡単に会社を辞めると、次に働く場所が見つかるかどうかも分かりません。

それで生活してゆくには、腹をくくる覚悟が要ります。

ジーンズが以前より半額になり、自分の給与が下がることはあっても、借金は変わりません。これは企業も同じです。この時期、大宝の強みのひとつは自己資金比率が高く借金が少ないことです。今、借金をしていない人は、しばらく様子を見た方が賢明です。
2、現象の奥にあるものを見る力
 もの事を正しく捉えるには、現象だけでなく背景と本質を掴むことが重要です。それを図で表わすと、このようになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 個人も家庭も会社も世の中も、水面上だけ静かに推移していても、その中の動きは様々です。

物価が下がり喜んでいると、水面下ではものすごい動きが起きているように、企業もデフレ経済の中で企業経営をしてゆくために、ありとあらゆる手段で生き延びようとします。その水流を作っている水底が、どういう地形になっているのかは、学ばないと分かりません。また、従来と同じように考えていては見誤ります。

私たちの意志では何ともならない大きな変化が来ているのです。

時代の変化を正しく知ったうえで、今、自分たちが何をすべきかを考え、お互いのエゴを少し抑え、力を合わせてゆきましょう。
 この図は個人にも当てはまります。精神の育成度(水底の地形)によって、考え方や心の動き、感情(水流)が変わり、日常の態度や姿勢、言動となって水面に現れます。

この一年の努力で水底の地形が良い形で変わった人は、感情もコントロールでき、行動も良い方向に変化しています。各自で振り返ってみてください。
 今、みなさんが本氣になれば、全社の事故をゼロにすることも可能です。よく頑張っていると思います。ただし少し手を抜くと、愚痴や負け犬根性が出てきて、組織の秩序は乱れます。

先月もお話しした、人間としてもっとも重要な要素「四維=礼・義・廉・恥」を、組織全体が持てるよう学び努力してください。分からないことがある時は、分からないもの同士で愚痴るのではなく、分かる人の所に聞きに行ってください。

みんなで力を出し合い、みんなで笑える楽しい会社にしてゆきましょう。

一年間ありがとうございました。


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