和 合 塾 で 学 ぼ う

3月和合塾定例会 2012年3月7日(水)

3月和合塾

【テーマ】 「第28回大宝文化祭を終えて 」


第 3 位

本社 総括 久保田 直

 昨年4月に事務職員となり本社へ来て初めての文化祭だった。

これまで金山支店では、シナリオを書いてくれた人に文句だけ言っていた。

自分でやってみて大変さが分かり、申し訳ないことをしたと反省した。

本社ではみんなにフォローしてもらえるという甘えがあった。また途中、私事で精神的に不安定になり、周囲に迷惑をかけた。

昨年の東日本大震災以降、自分が大変な状況にありながらも他の人を氣遣う人たちの姿が報道で取り上げられているのに、私は人の悲しみや苦しみに共感できずキツイことばかり言い、自分の苦しさは平氣で顔に出し人に氣を遣わせていた。

そんな私を見かねた専務が話を聞いて下さった。私の置かれている状況などを温かく説明していただいたお陰で、氣持ちが楽になった。
 自分自身が分かり、もの事が分からないと相手の好意を踏みにじり、人に迷惑をかけ、つまらない人生を送ることになる。

現在41歳、人生の後半を面白くするために、時間を大切にして学び、力をつけてゆく。


第 2 位

港・車輌部 港支店総括 三浦 朋哉

 昨年の文化祭で監督を務め、村松総括や水谷副総括と色々考えながら取り組んだことを評価してもらい、総括を頼まれた。

すぐ返事が出来なかったが、辻安全委員から、3月20日で退職する吉川支店長にとって最後となる文化祭をまとめてくれと言われ引き受けた。
 車輌部とは業務終了の時間が合わないため、場面ごとに登場人物が集まり練習できるよう工夫した。個々にセリフを覚え、大道具のメンバーも頑張ってくれた。この場を借りて仲間に、助けてくれてありがとうと言いたい。


グランプリ

黒川支店 監督 林  茂治

 毎年のようにシナリオを書いてきたが、私は仕事も人生もいつも中途半端なので、今回は出し惜しみせず出来る限りのエネルギーを出すと決めてスタートした。

誰もが知っている歴史上の出来事を取り上げ、現代にタイムスリップした登場人物と日常の自分たちが対話することで、大切なことに氣づいてゆく話にした。

現代は今の自分たち、戦国武将は、なりたい自分たちの姿だった。

武将のセリフに出てきた「覚悟」は、私に一番足りないもの。何かあるとすぐに尻込みをしてしまう。

最後は腹を切るまではいかないが、自分の言動に責任を持てるようにしたい。
 業務で帰りが遅くなりメンバーが揃わず苦労したが、田村総括、太田副総括が中心となり手抜きをしない道具作りに努め、役者の人たちも長ゼリフをしっかり覚えてくれ、音響と照明も加わり、「グランプリを獲るぞ!」と勢いが増していった。全員が同じ方向に向かって一所懸命取り組んでいると、自己中心的な考えを抑え、やってくれる人への氣配り、感謝の心が湧いてくる。

今まで面倒だからと逃げ、横着してやってこなかったことを反省し、これからの人生と仕事に活かしてゆく。


会場管理部 部長

中川支店 濱田 康義

 文化祭の全体運営の責任者は自分には荷が重過ぎると思ったが挑戦した。

何をどうしてゆくか考えるよりも、目に見える単純なことで喜び、小さなことにこだわり勝手に悩んでいた。

途中で副部長の車輌部成田さんが「一人で突っ走っていてはダメだ、一緒に話をしよう」と言って下さり、その笑顔にほっとした。

何とかしなければと抱え込んでいた課題が、一つひとつ解決して行った。
 その後は順調に思えたが、実際には思い通りに行かないことばかりで、部員や全社の皆さんに迷惑を掛けてしまった。

その元は目上の人に変に遠慮して、「こうして欲しい」と言えないことや、状況判断が出来なかったから。しかし、みんなで協力すれば問題を乗り越えて行けることも学んだ。

これを次につなげてゆく。


副実行委員長

金山支店 田代 誠二

 昨年、舞台運営部の副部長を経験していたため、他の部も資料があれば大丈夫だと安心していた。

実際に各部が真剣に準備を始め、スムーズに事が進んで行ったが、なぜか心はモヤモヤしていた。

逆に問題が出てきて討議し始めてから楽しくなってきた。

文化祭の翌日、本社でその話をしたら、伊藤専務が「自分でものを考えるようになったからだ」と教えて下さった。
 文化祭は終わってしまったが、テーマに掲げた「絆」や「氣」について考え、大事にすることを継続して行きたい。

私は人前で緊張する方だが、他支店の方との交流が増え、顔の分かる人が増えると、少しずつリラックス出来るようになる。

自分がしてもらって嬉しかったことを、次の人たちにつないでゆけるよう、学んで自分の中身をつくりたい。


実行委員長

港支店主任 柘植 正紀

 多くの方の力で第28回大宝文化祭を終えることが出来た。

テーマと部長会メンバーの決定に時間がかかり、スタートが遅れてしまったが、各部長、副部長が一所懸命取り組んでくれた。

前日にオープニングの練習をした後のみんなの笑顔を見たら、それまでの不安が楽しみに変わった。
 実行委員長として自分の役割は何かよく分からず、自分の考えや都合を押し付けてしまい、2回目の実行委員会の時に本社の星野さんから「相手の立場になってものを考えないと、見えるものも見えてこないよ」とアドバイスをもらった。

 自分の都合だけで相手に求めたり、関係を切っていては、絆を作ることは出来ない。また、私は日頃から人に頼むことが出来ず、何でも抱え込んでしまう。それで出来ることには限りがある。

メンバーの力を借りて、多くの人に動いてもらうことで全社の運営が出来ることを学んだ。

貴重なチャンスをいただき、仲間と共に力を出し合えたことに感謝している。

 

伊藤塾長講話

文化祭の意義を考えよう

 当日、私は参加できませんでしたが、ご家族の参加も多く全体の雰囲氣が良かったという報告を聞きました。これは大事なことです。

実行委員会の運営に関して、副実行委員長の田代さんが、マニュアル化された資料を元にスムーズに事が運んでいる時よりも、途中で問題が出てきて、それを乗り越えるために自分で考え、組織が動き出したら楽しくなってきたと話していました。

人が考えてくれたことを、「やれ」と言われ上手にやるだけでは面白くありません。もの事は自分で考え、やるから面白くなるのです。
 これから文化祭を継続して行なってゆくのならば、文化祭と小学校の学芸会は、どこが違うのか考えてみて下さい。

普遍性があり、誰がやってもやり方が同じならば同じ結果が出る「文明」とは違って、「文化」とは独自のものです。

幼稚園の学芸会は、劇が上手に出来れば親も喜びます。

しかし我々は、それだけで喜んでいても仕方ありません。

なぜならば大宝文化祭は、「QC活動(クオリティ・コントロール=品質管理)」とつながっているからです。
 例えば経営の「BCD」に当てはめ、

@より良い(better)大道具、小道具を作る 

A限られた予算内でより安く(cheaper) 

B他とは違う(difference)

シナリオ、役者、細部までこだわった道具を完成させることが必要です。

自分たちで考え、劇を完成させる中で、そういうことの大切さを知り、やり方を考えると楽しくなります。楽しみながら外部と戦う時の力を高めているのだということを忘れないで下さい。
 これからさらに難しい時代を迎えます。会社が生き残って行くためには、どうしても品質を上げてゆかなければなりません。

様々な活動を通じて、もの事を考え、考え方や知識、技術を身に付け、自分たちの生き方や仕事のやり方に活かせるようになってくると、本当の文化祭が出来るようになります。

毎年、個人と組織のレベルを上げ、その結果として大宝の商品、サービスの質を向上させられるようにしてゆきましょう。


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