和 合 塾 で 学 ぼ う

8月和合塾定例会 2012年8月8日(水)

8月和合塾

【テーマ】 「 自分と仲間〜他者を見る目と自分自身を考える〜 」


Mグループ

港支店 辻  祐樹

 私は篠島で生まれ、保育園から中学校まで同じクラスの40人と過ごした。

先日、祖母の葬式で帰った時、当時の仲間が自ら集まり手伝ってくれた。

さりげない氣づかいを有り難いと感じた。逆の立場になった時、自分も仲間の役に立ちたい。
 就職を機に島を出た。一緒に働く人に対して、同じ会社の人という感覚はあっても、自ら関係を作る氣はなく、仕事を手伝ってもらえば「助かった」と思い、注意をされると「何でそんなこと言うの?」と自分本位な考え方で過ごしていた。

大宝に入社当時、緊急職場集会で「事故を起こした人についてどう思うか」という問いに「知らない」「違う業務で接点がないので分からない」という発言が多く疑問を感じた。
 自分と考えが違う人は、なかなか受け入れられない。

お互いに自分の考えを言うだけで理解できずに終わることが多いが、それをきっかけに話す機会が増え、違いを考え認められるようになることもある。

関係が上手くいかない理由は、相手に嫌われるのが嫌だと躊躇するから。

しかし自分や仲間が事故を起こし、つまらない職場にするのが嫌で、何か自分に出来ることはないかと考え安全委員になった。

自分から歩み寄っても相手が離れて行くのは、良かれと思っても相手にとっては不快だから。学ばないと、何かしたいとワクワクしても、何をすればいいか浮かばない。本心でぶつかっていける相手が仲間だと思う。

腹を割って話し合い、刺激し合える関係をつくってゆく。


Gグループ

金山支店 S  H

 私の欠点は相手の考え方や行動に疑問を感じても「おかしい」と言えないことと、自分とは考え方が違う人を否定してしまうこと。

数年前に、安全委員になったが、相手が自分のことを嫌い離れていくのが怖かったり、自分がミスした時に格好悪いという理由で声掛けが出来ない。

もともと好かれている訳ではないので、格好をつけず憶せず出来るようになりたいと話しをした。
 今でも「先輩だから」、「いつもお世話になっているから」など、相手によって見方や言い方を変えてしまい、周りの人に不信感を持たせ、雰囲氣を悪くすることもある。本人のためを思えば、そのような差があるのはおかしい。

また自分の調子の良し悪しで、相談されて力になれたり、相手が近づきにくい表情や態度をとるのは、人間の器が小さいからだ。

なるべく心を安定させ、人によって言うことを変えず、自分の都合で人に迷惑を掛けないよう学んで行く。


Fグループ

中川支店 I M

 私には4歳の息子がいる。

よその人にお世話になった時、嫁さんは「ありがとうと言うんだよ」教える。

子供は親の行動をよく見ていて真似をするので、私も自分が出来ない事を子供に強要するのは良くないと思い、子供がいない時でも、正しいと思うことは実践するようにしている。
 会社でも以前は、仲間がおかしい事をしていても、「あの人はああいう人だから言っても聞いてくれない」と思っていた。

7年前に安全委員になり今年度は副総括をやっている。

渡辺総括は決めた事を守ろうとし、言いにくい事も相手に伝えることが出来る。

年度初めのグループリーダー選出でも、未経験の人に何度も話して説得し、今はその人も積極的に行なっている。

自分の小さなもの差しで人のことを決めつけてはならないと学習した。
 大宝では支店や全社のイベントで色々な役をさせてもらった。

立場や環境が変わることによって、感じる事や人の見方が変わり、自分のもの差しが変わって面白いと感じた。

もし大宝に入社していなかったら、事故を起こしていなかったら、和合塾、経営学習会に参加していなかったら、編集委員、安全委員でなかったら、港支店の濱中さんに釣りに連れて行ってもらえなかったら、多くの人に出会っていなければ、今の私はなかったと思う。

 家庭の事情で退職することになったが、皆さんありがとうございました。

これからも前向きに楽しく頑張って行きます。


Cグループ

本社情報システム室 奥村 友和

 これまでの私は、相手の表情や身だしなみなど第一印象が、その後の関係づくりに影響してきた。

雰囲氣が丸くてやわらかい人を中心とした関係を好み、一部分だけ見て苦手と感じた人には、「あの人はああいう人だ」とレッテルを貼り、都合が良い時だけ近づき、関わることをしなかった。

人づきあいの枠は小さくなるが、居心地が良くて楽だった。

年齢を重ね大宝に入社し学び始めてから、これではまともな人間関係が出来ないと思えるようになった。
 苦手だと判断しているのは私の都合。

先入観にとらわれず相手の仕草や行動を観ていると、その人の違った面が見えてくる。それに氣づいたら認めることが大切だ。

また自分が苦手だと感じる相手は、相手もそう感じている。

だからこそ近づき、自分のありのままの姿を知ってもらうことが必要だ。

最初の頃は変に氣を遣いすぎてぎこちなくて疲れるが、相手の背景を知り、価値観に共感できたり、もっと知りたいと思えるようになることが面白いと感じる。

 お互いに不完全だが自分では氣づけないので、第三者の力(指摘)が必要だ。日頃の言葉と行動が一致している人から指摘を受けた時は、比較的素直に聞き入れることが出来る。

互いに一歩踏み込めるプラスの関係をつくるために、言行を一致させ信頼される人間になりたい。

最近、相手が伝えてくれた言葉の本質や意味をよく考えることを意識している。

 自分のものの見方、考え方のクセを知り、今まで自分の思考と行動を縛ってきたものから解放し、豊かな想像力を養い、自由に考え行動出来るようになりたい。

 

伊藤塾長講話

 中川支店の井口さんは、家庭の事情で実家の長野県に帰るため、8月20日で退社します。

これまで仕事も勉強も一所懸命やってくれました。人生は色々なことがありますが、身体に氣をつけて頑張って、また来てください。

最後にみんなで盛大な拍手を送りましょう。
 自分と全く同じ考え方を持ち行動する人は、この世に一人もいません。

それなのに同じ事を求めてしまうので、人間関係が上手く行きません。

良い関係をつくるためには、金山支店の佐藤さんが発表していたように、自分を知り、相手を知り、少しでも人間を大きくすることが必要です。

そのために勉強しているのです。

佐藤さんも2年前には「俺は正しい」と他人のことを考えなかったから、良い関係が生まれなかったのです。
 同じ電車に乗っている人同士は、単なる集団ですが、会社や和合塾は組織です。多くの人が同じ方向(目的)に向かって行動し目標を達成するために、色々な取り決めがあります。

この「集団」と「組織」の区別が分からなければ、良い組織をつくることは出来ません。個人の関係も同じです。

「一味」「仲間」「同志」とありますが、「一味」とは、何も学ばず飯を喰って酒を飲み、人の悪口だけ言ってエゴを剥きだし、自分たちの都合の良いことだけ考える人たちです。

学ばないので、自分たちがものが分からないことすら氣づきません。

そういう人たちの力が大きくなればなるほど、その組織は人間関係が悪く社会からも認められなくなってゆきます。
 間違った行動を見た時、嫌われたくないから指摘出来ないと言う人がいます。

しかし客観的に「自分が好かれているのか?」と問うと、お互いに自信を持って言えません。単に自分の勇氣のなさから逃げるための言い訳です。

そういうことも含めて自分と相手、集団の中での仲間について考えてみてください。

目先の要領の良い人間は一見、周りの人から良く思われていると錯覚しますが、相手によって自分の考え方、行動が変われば変わるほど人から嫌われます。お互いに100%ぶれない芯棒(魂・意・志・氣)を持つことは出来ませんが、いつでも揺れていては、人から好かれません。
 8月4日に金山支店の有志がお客様と野球の試合をした時、みんなお腹がすくだろうと事前に田代さんがカレーを作ってくれたそうです。

仲間として、同志としてものを考え、行動する姿には美しさがあります。

逆に人間関係が希薄になり嫌な時代になると、自分では何も出さずに米を喰う「ねずみ」のような行ないが増えてきます。

ぼっとしていると、みんな一味(精神的な乞食集団)になってしまい、一時は上手く行っても長く続きません。そうならないために個々に勉強してください。

 港支店の辻さんは、あと少し勇氣が足りないのです。

「嫌われるのが嫌だ」と言いますが、一味の中で良い人だと褒められても良いことはありません。

間違ったことを「おかしい」と言って嫌われたら、それは名誉なことです。
 また、本社の奥村さんが言ったように、人間の関係は鏡と同じでこちらが嫌えば相手も嫌います。

物理的に言うと人間関係の良さは、距離の2乗に比例します。距離をとればとるほど、人間関係は悪くなります。

私は親しい人に出会った時、握手やハグをする方ですが、どちらも私はあなたに好意を持っています。

もっと関係を良くしたいと思っていますという氣持ちの表れです。

人間が怖くて信じられない人は、人に近づくことが出来ません。

ドイツの心理学者クルト・レヴィンが「人間の行動には意味がある」と言っているように、何年も和合塾に来ていても、間合いを詰めることが出来ない人は、何か人に近づけないマイナスのことをやっているからです。
 会社の成長は、人間の関係が上手くゆくかどうかで決まります。

特に中小企業はそうです。色々な原則を学び、お互いを知り許容できるよう人間を大きくすることで、良い人間関係、面白い組織をつくってください。


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