すぽっとらいと

2015年5月

夢志記 

初心と感動を忘れず新たな一歩を踏み出す

松田 弘史


 大宝に入社して20年の節目を迎える。

勉強嫌いで高校を中退した後、金さえあれば他者から馬鹿にされない、認めてもらえると思い働き出した私は、いつしか欲の塊になっていた。

そんな状態で何をやっても長続きするわけがなく、転職を繰り返すうちに大宝運輸にたどり着いた。

入社当時お世話になった故山田支店長から言われた「大宝で転職は最後にしなよ」の言葉は、今も忘れることなく心に残っている。
 その後、社内の勉強会に誘われ、運命を変える師と出会った。

跳ねっ返るわりには寂しがり屋の厄介な私を「おもしろい男だ」と可愛がり、たくさんのことを教えて下さった。

それでも自分の劣等感や嫉妬心が分からず、多くの人に迷惑をかけている私は「お前の阿呆、強欲、小心さは、みんなが知っている。知らないのは自分だけだ!」と叱られた。

恐くてびっくりしたが肩の力がすっと抜け、「もの事が分かるようになりたい」と思った。

それから慣れない本を読み、文章を書き、いっぱい恥もかいた。それが楽しかった。
 学びの語源は「真似び」だと教わったが、私は憧れの人に近づきたいと思っているうちに、自分と同化してしまうところがある。

今は師から直接叱られない分、仲間や支店メンバーからの声を謙虚に受け止め、格好をつけず、諦めず、今できることを精一杯行ない、大宝の仲間と共に学び歩んでゆきたい。


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