多かれ少なかれ誰もが人間関係に怖さを感じています。
しかし「人は人と交わって人間になる」というのも事実です。
先日、出版社の宝島社が新聞の見開きで「ヒトは本を読まねば、サルになる」というカラー広告を出していました。
荀子の言葉「ヒトは学んで人間になる」と同じで、人間らしく生きるために学べということを言っています。
会社や仕事がおもしろいと思えるかどうかの基本は、やはり人間関係です。
波長が合うという関係がなければ、富樫さんが言っていた様に、会社に来ると頭が痛くなり、帰る頃には元気になるという具合になります。
時には嫌なこともありますが、なるべく多くの人間と接点を持つ努力をしましょう。
1、自分を知り、深めることが人間関係の基本
人間関係が上手くゆくかどうかは、お互いの「魂・意・志・氣」によります。
育成歴の中で身についた価値観や考え方を見直し、自分自身の新たな価値観をつくり出すことによって自分の意が生まれ、何かをやってやろうという志が出てきます。
それらが出来て大事なものが変わってくると、周囲の人が氣力や氣迫を感じるようになり、人間関係も変わってきます。
2、義なくば信なく、信なくば立たず
我々が生きて勉強する一番のベースは、若干でも自分の中に「義」をつくることです。「義」とは約束を守る、なるべく嘘を言わない、相手の役に立つように頑張ることです。
義のない人間は、どんなに上手く言葉を使っても、周りから信用されることはありません。
何十年学んでも身につかない場合は、多少の能力があったとしても、周りからは評価されません。
頭が良いように見える人が、義が分からず、信用されないことは、意外と多いのです。
多少遅くても、目先の損得でウロチョロせず人の役に立つことを愚直にやる人は、長期戦になった場合、力を発揮します。
「愚直」になることは難しいですが、義と信を大事にして下さい。
3、本物になるための修行
その人が本物かどうかを簡単に見分ける方法があります。
一つ目は、その人が日常の言行(言っていることと行動)が一致する方向で努力しているかどうかです。
平氣で嘘が言える人が信用される訳がありません。私たちは言行を一致させるために修行をしているのです。
二つ目は自分にとって利益にならないことを何か一所懸命やっているかどうかです。
この二つがどの程度出来るかによって、その人が信用するに値するかどうかがわかります。
言行を一致させる努力をし、目先の損得に関係なくみんなの役に立つことで一所懸命になれる人が集まると、組織は良くなり、働きやすくなります。
逆に表と裏が極端に変わったり、180度変わる人が多ければ、組織は良くなりません。
働くことを通して、そういうことも勉強して下さい。
なるべく自分たちで考えて、自分たちで楽しみ、幸せになれる方向を常に考えましょう。
何年、何十年も考えその努力を続けることで本質の変化が表れてきます。
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