今年度に入り交通事故が4件続いている。
私が入社した1980年の年間交通事故件数は60件弱、毎月4〜5件起きていた。
その数年前までは、今よりも少ない車輌台数で年間200件の事故が起きていた。
伊藤塾長が40年近く精神を注ぎ込み続けながら、事故を起こす原因の90%は運転する人の知識と技術、ものの見方・考え方による。
運が悪かった、相手が悪いと言っているうちは事故を減らすことは出来ないということを、論理的にも情的にも分かるよう指導していただいた。
大きな枠組の中で社員が学ぶことによって、年間事故件数20件まで減らすことが出来た。
そこからさらに減らすためには、個人が自分のことを分かり、コントロールする力をつけることが必要だった。
20件の壁を破るため一人ももらさず、個人の波をどうやって埋めてゆくかが活動のポイントとなった。
全社スローガンにあるように安全活動も「自分のため」に行なっている。
安全委員のみなさんは仕事をしながら安全委員という役割を担い、仲間のためにエネルギーを出してくれている。それが当たり前ではなく、みんなの力で事故をなくしてゆく組織をつくってゆこう。
昨年は交通事故4件で終えることが出来た。
それは当たり前ではない。一人ひとりがヒヤリハットをほとんど無くすことが出来たのか、毎日安全に自分をコントロール出来たのかを考えると、運良く色々なことのお陰だと思う。
車社会に入ることは人間社会に入るのと同じだ。事故や人間関係でトラブルを起こす時は、そういう考え方や行動をしている。
自分はギアをニュートラルに入れハンドルを真っ直ぐ握っているつもりでも、他人から見るとバックギアで5度ぐらい曲がり同じ所をグルグル回っているかもしれない。
そんなズレも自分では分からず、人に言われてもなかなか認められない。学ぶことの結果として少しずつ認められるようになり、人の話が少し素直に聞けるようになる。
会社で働きながら自分の人生を考え生きるきっかけを与えていただけることは、とても有り難いことだ。
学ぶことで自分の行動を自分で変えられる自由を得、車の運転を通じて自分を磨いてゆこう。
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