和 合 塾 で 学 ぼ う

 10月

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財団法人東海交通遺児を励ます会 サマーキャンプボランティアを通して学んだこと

中川支店 M Y 

 子供はうるさくてめちゃくちゃわがままだから、できれば関わりたくないと”子供嫌い”で通してきたが、秋本さんに頼まれ、「いっちょ助けてやるか」と引き受けた。どう接すればいいのか分からなかったが「日頃の自分で向き合えばいい」と子供好きの高野さんがアドバイスをくれた。

 最初は手強そうに見えた子供たちも近づいてみると無邪気で、教えたことを素直に受け入れてくれた。一緒に遊んでいても楽しく、心の変化が手にとるようにわかった。

 人間にも学ぶことに対しても「食わず嫌い」で中途半端な自分を反省した。大人は子供ほど素直ではないかもしれないが、これからはもっと自分から踏み込んでいく。もっとまじめに勉強をして自分の知らないことを体験し視野を広げ、今度子供たちに会ったら自立した大人としてのアドバイスができる自分を作ってゆく。


春日井支店 K Y 

 昨年の和合塾で体験発表をしていた中川支店の藤本さんの話を聞き、行きたいと思ったのがきっかけ。日頃、子供と接する機会がないので、どう接すればいいのかよく分からなかったが、先輩の言葉通りいつもの自分で、まずは楽しむことにした。

 過剰なまでに甘えたり、暴言を吐いたり、おとなしい子供たちへの対応に困った。愛情を求めているのだと考え、甘えさせてもいい所では甘えさせたが、子供に好かれることを気にしすぎ、いけないことをした時に厳しく叱ることができなかったことが反省点。子供が7人と大所帯のグループですごく疲れたが、それ以上に楽しい3日間だった。元気にめいっぱい楽しんでいる子供たちを見ながら、日頃ものごとがうまくいかないと、すぐに顔に出したり言い訳している自分が恥ずかしかった。


 伊 藤 塾 長 の まとめ

 大宝の社員が財団法人東海交通遺児を励ます会のサマーキャンプにボランティアとして参加するのは今年で5年目です。今回も秋本さん以外ははじめてのメンバーですし、今まで接点のない子供たちに2泊3泊で何かを伝えようというのは大変難しいことです。しかし、大宝から行く人は毎年一定の役割を果たし元気に帰ってきます。

 それは、ボランティアとして専門の教育は受けていなくても、逃げずにありのままの自分でぶつかってゆくからです。これが一番大事なことです。大人も子供も関係なく一対一の人間として接するからこそ、お互いに何らかの感動があるのです。

 会の子供たちのご両親またはどちらかが交通事故で亡くなられたということは事実であり、共感性も大切ですが、それだけで「かわいそうだ」と言って同情をしてはいけないと思います。

 現在は自立した大人が少ない時代ですが、家庭や職場において子供や他者の自立を促そうと思ったら、その前に自分が自立することが絶対に必要です。これは年齢や肩書きに関係なく学ばなければ身につきません。

歩んでいるのはどの道?!

 私たちが日常あゆんでいる道は三つあります。

1.自然の道 (いいことも悪いこともあるがまま)

2.真理の道 (学んで何がただしいのかを求めていく)

3.よこしまな道 (道理が合っていない)

 私たちはいつもこの三つの道のどれかを選択しています。ボランティアとして一所懸命取り組んでいる時は、1と2の間を行ったり来たりしていたはずです。だから心に残る喜びや感動があるのです。人間のすばらしさは自分の「意志」とその「条件(場)」があれば、いつどこにいても「自然の道」、「真理の道」を選択できるということです。社内での運動会や毎日の安全活動、与えられた業務を真剣にやるということも全て同じです。あるがままの自分で精一杯やり、なにが正しいのかを考え実践することに専念し続けることが自立への道なのです。

 ところが日頃から学んで人間性を高める努力をしていないと、どうしても3の「よこしまな道」を選んでしまいます。こちらのほうが楽で一見得をするような気になるからです。巧妙に作られた大きな網に自ら入ってゆくことのない様に、世の中や人間を知り「あ、自分は今破滅への道を歩いているな」と気づくことのできる自分を作りましょう。

「今」を正しくとらえ自己経営に活かそう

 時代の大きな流れの中で自分の人生の経営を考える時、「今」がどういう時なのかを正しくとらえることが大切です。

 時には「明日になれば何とかなるさ」という明るい見方も必要ですが、何の根拠もなく期待だけしていても厳しい現実が待ち受けています。その中で大宝が存続し発展してゆくためには、みなさん一人ひとりが学び力をつけ、同じ方向に向けて努力していくしか方法はないのです。

 「知っている(知)」だけでなく、それを元に日常の中でできるだけ正しく「判断できる(智)」「実行できる」ようにして行きましょう。そのためには絶対的に訓練や修業を重ねることが必要です。営業活動も安全活動も同じです。それがなければできる範囲でごまかしてしまうのが人間の悲しさです。成果だけを求めるのではなく、みんなのやる気を引き出し、方向を示し、方法を工夫するという正しいプロセスを経て、たくさんの人の力を活かしてゆきましょう。


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