3月和合塾定例会 2011年3月9日(水)

3月和合塾

【テーマ】 「新年度に向け一歩踏み出す 」


グループ

港支店 山本 浩次

 私には3人の娘がいる。2人は嫁ぎ、末娘が今春大学を卒業する。

自分が経済的に貧しい家で育ったので、子供に辛い思いをさせたくないと、27年間自分と家族のために仕事をしてきた。

まわりの人は知っているのに、馬鹿で弱い自分を隠し恰好をつけ、勇氣がなく、人に嫌われたくないと逃げてきた。

今さらと思われるかもしれないが、自分の役割と責任を考え、間違うことを恐れず自分の意見を伝え仲間と話し、良い事は「いい」悪い事は「悪い」と言えるようになりたい。また指摘されたことを考え、納得できるまで話し、お互いに楽しく会社に来きたい。


Aグループ

四日市支店 T K

 昨年は運行管理代務者として、きっかけも材料もやり方も全て与えられ、何とかやってきた。

与えてもらうと嬉しくてやる氣になるが、中身がないためうまく行かず、問題から逃げ信用を失ってしまう。

支店長から「逃げずに頑張れ」とよく言われるが、無意識に逃げていることが恐ろしい。業務が忙しくても仲間との関係がうまくいっている時は、真面目な話が氣楽に出来、自分のことも話せる。

逆に楽な方を選んで自分の都合ばかり優先すると、関係がぎこちなくなる。

ある時「もう少し自分たちのことも考えてくれ」と、仲間から言われ、周りにいる人の態度や言葉は、その時の自分自身を表す鏡だと、改めて氣づいた。
 この後、6月から始まる新規業務に向け、支店全体で取り組んでゆく。

仲間の協力を得るには、信頼される自分でなければならない。

弱さや怠けと戦い、昨日よりも今日、少しでも成長出来るよう学んでゆきたい。


Hグループ

岡崎支店 金山 純也

 新年度から安全委員総括を務める。

今までやろうと思っても自分から言い出せず、他人任せが多かった。

子供の頃から年上の人と遊び、後からついて行くことが多く、20歳で大宝に入社してからも同じだった。

数年前から「いつまで先輩に甘えているんだ」と言われてきたが、「自分はそんながらじゃない」と逃げてきた。

最近になり、このままでは何の力もつかず、将来何も出来ない。

支えてくれる仲間がいる今、やらなければと思うようになった。

先輩たちと一緒に支店を盛り上げるため、自主性を持ち、自分が思ったこと、考えたことを発信してゆく。

未熟者だが自分の問題、課題を探し、一歩ずつ着実に進んでゆく。


Nループ

三好支店 竹中 祐介

 現状の自分は与えられた条件の中で答えを待ち、同意を求めてばかりいる。

子供の頃に叱られた記憶はあまりなく、甘やかされて育ち、周囲の氣を引こうとしてはからかわれていた。

成人してからもストレスに弱いため、信頼できるはずの家族にも、本当のことを語れずにきた。今でも形式的な行動が多いと思う。

相手からしていただいていることが分からないため、言葉では「ありがとうございます」と言っても、本当の感謝や心から湧き上がるような思いが出てこない。

考える材料をいただき「そうだなぁ」と思っても行動できず、周りからの刺激と修正がなければ問題に氣づけない。

 「自分の人生をより充実したものにするために、一所懸命やってゆく」という想いを強く持ち、怠けず学んでゆく。

 

伊藤塾長講話

自分を知る学びの文化は大宝の宝 

 4日後の文化祭に向け、各支店とも思い切り楽しんでいると思います。

司会を務める犬山支店の大澤さんと西春支店の長谷川さんは、事前に各支店を訪問し、実際に練習の様子を見ているそうです。

松下実行委員長がプログラム挨拶で「大宝には自分自身を知る、学びの文化がある」と語っています。

彼自身が21年勤め、理解し納得しているから言える言葉です。大宝の文化度は、大宝で働く社員の人間性の高さに比例します。

そして文化祭は学芸会ではなく、人間性を表現する場です。毎年私は、皆さんが学んで少しでも人間性が高くなっていないかと期待しながら見ています。
 この1年で、実際に人間性を図るもの差しの一つである「善玉の人間性=愛情、理性、知性、感性」は高まりましたか?

 学ぶ縁がなければ大半の人が餓鬼のままです。大宝で知り合い学ぶ機会があったから、少し人間になることが出来るのです。

自分を知る学びの文化があったから、今の自分があるのだと分かり、次の人にきちんと伝えることが、大宝の文化を伝承してゆくことです。
 会社が儲からない時期には、「文化祭をやめて、一人1万円ずつもらった方がいい」という意見もありました。

もし、今お話したような大宝の文化が途切れても良いと思えば、そうすればいいと思います。

学びの文化を創り維持するためには、多くの時間とエネルギーが必要です。

しかし、壊れるのは一瞬です。みなさんには文化を守ることが出来る人間になって欲しいと願っています。

 本当に成長したいという人は、「こういう人間になる」「コウモリ(目先の損得で、あっちについたり、こっちについたりすること)はやめる」など、自分の目標を言い切ります。

「思います」で終わり、言い切れない人は、何十年経っても成長しません。

半歩でも踏み出すためには、身近なこと(「月に一冊本を読みます」「塾のレポートは必ず出します」)から、言い切るようにしましょう。
組織を腐らせるケチと『しょうがない』
 景気低迷が続き、物流業界においても格差が大きくなってゆく時代、我々が生き残ってゆくためには、仲良くすることが大事だと、色々な場で話をしています。

互いに心を通じ合わせ、協力し合うことが出来ない第一の原因は、お互いが持っているエゴです。

言葉には出さなくても、「自分だけが損をしているのではないか」というケチな根性を持っているので、仲良く出来ず、組織全体がうまくいかないのです。

特に肩書きを持った人が、そう思えば思うほど、うまく行きません。100%なくすことは出来ませんが、氣づいて小さくしてゆきましょう。

 良い組織にするため次に大事なことは、他人のミスや不正を見た時に「しょうがない」と見逃さず、勇氣をもって指摘し、正すことです。

勇氣とはケンカすることではなく、何かを「やる」という精神のエネルギーです。

指摘すれば摩擦が起きることもありますが、それは良いことです。その摩擦が自分や組織にとって正しいか考えてみればいいのです。自分に一定の自信がなければ、摩擦を起こすような指摘をすることは出来ません。

自分がリーダー(指揮官)になりたいのならば、もの事が分かる次元を高めることが第一です。

 会社や上司に対して「無能である」「役に立たない」と憤ることは、難しくありません。

自分が多少ものを知っていると恰好をつけるために会社や上司の悪口を言う人もいます。

居酒屋で酒を飲みながら文句を言うことも時には必要ですが、場所と相手をわきまえることが必要です。

また、会社がいつも平穏無事で上昇気流に乗っている訳ではないので、会社を救う役割も社員は持っているということを知ることが大切です。

会社や上司に対し憤る人は、少し勉強し自分の芯棒を持つと、会社を救う人間になる可能性があります。

並大抵のことではありませんが、楽しんでやる努力をしなければ、何も出来ません。文化祭も意味を知った上で、より深い楽しみを追求してください。

 「賢者は自らの愚を知り、愚者は自らの愚を知らず」とは、賢い人(もの事が分かる人)は、自分の阿呆さをたくさん知っている、だから分からないことを素直に他人に聞ける。

逆にものが分からないと、自分の考えが間違っていてもそれを正しいものとこだわりとらわれ、考え直すことをしないという意味です。

様々な条件はありますが、事故を起こす人は愚者です。

会社や運転に少し慣れ、横着をして事故を起こし、自分に落ち度があってもごまかそうとします。

25年前は、なぜこんな安易な事故を起こしたのかと聞かれ、「電柱が動いて来ました」と言った人がいました。その人は典型的な愚者です。
 私の雅号は「愚山虫」です。いつまでたっても馬鹿の山で蠢いている虫。

60半ばを過ぎても阿呆で、もの事が分からずうろうろしているという意味です。

いつまで経っても中途半端ですが、私が学ぶのは、もの事が分かり、少しでも自分の馬鹿さ加減を知るためです。

自分が愚者であることが分からないから、一所懸命自分を飾り恰好をつけます。本氣になって学んだら、若干でも変化し、自分の愚を知ることができます。

そういうことを考えながら新しい一年を迎えてください。


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